産後の悪露の受診の目安は?

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産後の悪露で受診を検討する目安は、量の急な増加、レバー状の塊の排出、鮮血の急な出現、異臭などが見られる場合です。これらの症状は速やかに助産師に相談してください。腹痛や発熱、大量出血を伴う場合は、緊急の受診が必要です。

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産後の悪露、いつ受診するべき? 安心して過ごすための羅針盤

出産を終え、新しい生活が始まる喜びとともに、産後の体には様々な変化が訪れます。その一つが「悪露(おろ)」です。悪露は、子宮内膜や血液などが混ざったもので、出産後、子宮が元の状態に戻る過程で自然に排出されるものです。しかし、悪露の状態によっては、医療機関への受診が必要となるケースもあります。

この記事では、産後の悪露について、安心して過ごすための受診の目安を、他の情報とは一味違う視点から掘り下げて解説します。

悪露の種類と変化:正常な経過を知る

悪露は、その色や量によって、いくつかの段階に分けられます。

  • 赤色悪露(出産直後~数日): 主に血液で、鮮やかな赤色をしています。量も比較的多い時期です。
  • 褐色悪露(出産後4日~2週間): 血液量が減り、茶褐色に変化します。
  • 黄色悪露(出産後2週間~3週間): さらに血液量が減り、黄色っぽい色になります。
  • 白色悪露(出産後3週間~1ヶ月): ほぼ血液は含まれず、白っぽい粘液状になります。

これらの変化は、個人差はありますが、一般的な悪露の経過です。

受診を検討するべき、危険なサインとは?

悪露の状態が正常な経過から逸脱している場合、何らかの異常が疑われます。以下の症状が見られる場合は、迷わず医療機関へ相談しましょう。

  1. 量の急激な増加: 悪露パッドが1時間以内に完全に浸ってしまうような出血が続く場合は、過多出血の可能性があります。子宮復古不全や、胎盤遺残などが考えられます。
  2. レバー状の塊の排出: 大きな血の塊が頻繁に出る場合は、子宮の収縮が不十分である可能性が考えられます。
  3. 鮮血の持続: 赤色悪露が長期間続く、または褐色悪露や黄色悪露の後に再び鮮血が出現する場合は、注意が必要です。
  4. 異臭: 悪露から普段と違う、腐敗臭のような強い臭いがする場合は、感染症の可能性があります。
  5. 腹痛、発熱: 悪露の異常に加えて、下腹部痛や発熱がある場合は、子宮内感染症などが疑われます。
  6. 急な悪露の停止: 悪露が急に止まってしまった場合も、子宮内に何らかの問題が起きている可能性があります。

受診時のポイント:的確な情報伝達が重要

医療機関を受診する際には、以下の情報を医師や助産師に正確に伝えましょう。

  • 悪露の色、量、臭い
  • 悪露パッドの使用枚数
  • 血の塊の有無、大きさ
  • 腹痛、発熱の有無、程度
  • その他の症状(めまい、ふらつきなど)
  • 出産方法(自然分娩/帝王切開)
  • 基礎疾患、アレルギーの有無

産後の体はデリケート:早期対応が重要

産後の体は非常にデリケートであり、悪露の状態は体調のバロメーターとなります。少しでも不安を感じたら、自己判断せずに専門家へ相談することが大切です。早期に対応することで、深刻な事態を回避し、安心して育児に取り組むことができます。

まとめ: 悪露の変化を観察し、不安な場合は専門家へ相談を

産後の悪露は、正常な経過をたどる一方で、異常のサインを示すこともあります。日々の悪露の変化を注意深く観察し、少しでも気になることがあれば、迷わずに医療機関へ相談しましょう。それが、母子の健康を守るための第一歩となります。