特車申請は、何トンまでなら必要ですか?

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特車申請が必要な車両の重量は、20トンを超える場合が基本です。しかし、軸重や輪荷重の制限により、20トン未満でも申請が必要となるケースがあります。
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特車申請、何トンまで必要?その基準と注意点

インターネット上で特車(特殊車両)の申請に関する情報が溢れていますが、その中でも「何トンまでなら必要か」という点については、単純な重量基準だけでは捉えきれません。20トンを超える車両が基本的に特車申請が必要なのは事実ですが、その申請対象は、重量そのものだけでなく、軸重や輪荷重といった要素も考慮する必要があるのです。

特車申請が必要となるのは、一般車両の基準を超える構造や性能を持つ車両の場合です。これは、道路の構造物を傷つけたり、他の交通に危険を及ぼしたりする可能性があるからです。道路交通法では、車両の重量、軸重、輪荷重を規制しており、これらが基準値を超える場合は、その車両の構造や性能を詳細に審査し、道路への影響を抑制するための対策を講じているかを確認するための手続きとして特車申請が必要となります。

20トンを超える車両が基本的には特車申請が必要なのは、その重量自体が道路への負担が大きいためです。しかし、20トン未満であっても、軸重や輪荷重が基準値を超える場合は、特車申請が必要となる場合があります。

例えば、20トン未満の車両であっても、ある特定の軸に過大な重量がかかっている場合、あるいは、ある特定のタイヤに過剰な荷重が集中している場合などは、道路への影響が大きいと判断されるため、特車申請が必要となる可能性があります。

これは、車両の重量だけでなく、その車両の構造や設計、荷重のかかり方、さらには運搬する荷物の種類や形状など、総合的に判断される必要があることを意味します。

特車申請が必要かどうかを判断する上で重要なのは、下記の要素です。

  • 総重量(車両重量 + 荷重): これは最も基本的な要素です。しかし、単に重量だけに着目するのではなく、重要なのは荷重のかかり方です。
  • 軸重: 車両の各軸に掛かる重量です。複数の軸に分散されている場合でも、一部の軸に過剰な重量がかかれば、特車申請が必要となる可能性があります。
  • 輪荷重: 車両の各タイヤに掛かる重量です。タイヤの接地面積が狭い場合や、不均一な荷重がかかる場合は、特車申請が必要になる場合があります。
  • 車両の構造: 車両の構造や設計は、道路への影響を大きく左右します。例えば、大型の履帯や特殊な荷台を備えている場合、特車申請が必要となる可能性が高いです。
  • 運搬する物品: 運搬する物品の形状や重量分布も重要です。長尺物や重量物の運搬の場合、特車申請が必要になる可能性があります。
  • 道路の種類: 道路の種類によっても、許容できる軸重や輪荷重の基準が異なります。

これらの要素を総合的に判断し、道路交通法の基準を満たしているか否かを判断する必要があります。

特車申請が必要となる場合、申請に必要な書類や手続きも複雑です。専門知識が必要となる場合も多いので、専門機関に相談することを強くお勧めします。

まとめると、特車申請の必要有無は、単純に車両の重量だけで判断できるものではありません。軸重、輪荷重、車両構造、運搬物品、道路の種類など、様々な要素を考慮する必要があるため、専門家のアドバイスを受けることが不可欠です。20トン未満であっても、申請が必要なケースは存在するのです。申請が必要かどうかは、専門機関の判断に基づいて判断することが重要です。自己判断で申請手続きを行うと、結果的に不利益が生じる可能性があります。