70代の夫婦の貯蓄額は平均でいくらですか?

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70代夫婦の平均貯蓄額は1757万円ですが、これは平均値であり、中央値は700万円です。 約2割の世帯は金融資産を保有しておらず、100万円未満の世帯も5.6%存在します。 ゆえに、平均値に惑わされず、個々の世帯状況の多様性を理解することが重要です。

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70代夫婦の貯蓄額:平均値と中央値の乖離、そして個々の事情を考慮する重要性

70代のご夫婦にとって、老後の生活設計を考える上で気になるのが貯蓄額ではないでしょうか。一般的に「平均貯蓄額」として報道される数値は、あくまでも統計上の数字であり、個々の生活実態とは大きく乖離している可能性があることを理解しておく必要があります。

最新のデータによると、70代夫婦の平均貯蓄額は約1757万円とされています。しかし、この数字は一部の富裕層が平均値を押し上げているため、実態とは異なる印象を与えるかもしれません。より実態に近い数値を示すのが「中央値」です。70代夫婦の貯蓄額の中央値は約700万円であり、平均値との差は歴然です。

なぜ平均値と中央値にこれほどの差が生じるのでしょうか?それは、貯蓄額の分布が大きく偏っているためです。一部の世帯が非常に多くの金融資産を保有している一方で、貯蓄が少ない、あるいは全くない世帯も存在します。実際に、約2割の世帯は金融資産を保有しておらず、100万円未満の世帯も5.6%存在するというデータもあります。

つまり、「平均1757万円」という数字だけを見て安心したり、逆に焦ったりする必要はないということです。個々の世帯の状況、収入、支出、ライフスタイル、そして健康状態によって、必要な貯蓄額は大きく異なります。

例えば、持ち家があるか否か、年金の受給額、健康状態などが貯蓄額に影響を与えます。持ち家があり、年金受給額が安定している場合は、比較的少ない貯蓄でも安心して生活できる可能性があります。一方、賃貸住宅に住み、年金受給額が少ない場合は、より多くの貯蓄が必要になるでしょう。また、持病を抱えている場合は、医療費の負担を考慮して、貯蓄額を多めに見積もる必要があります。

70代は、これまでの人生で培ってきた経験や知恵を活かし、自分らしい生き方を見つけることができる年代です。貯蓄額にとらわれすぎず、日々の生活を豊かに過ごすための工夫や、社会とのつながりを大切にすることが重要です。

貯蓄額はあくまで一つの指標であり、それだけで老後の幸福度を測ることはできません。大切なのは、自分自身の価値観に基づいた、充実したセカンドライフを設計することです。そのためには、専門家への相談も視野に入れ、自分に合った資金計画を立てることをおすすめします。

老後の生活設計は、決して他人事ではありません。今一度、自身の状況を見つめ直し、より良い未来のために、できることから始めていきましょう。