中国では救急車は有料ですか?

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中国の救急車(120番)は無料ではなく、基本料金に加え走行距離や処置内容(薬剤投与、機器使用など)に応じて料金が発生します。 心電図使用など高度な医療機器を用いた場合、費用は高額になる可能性があります。 英語は通じにくいので、利用時は中国語での対応を想定する必要がある点に注意が必要です。
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中国で救急車を呼ぶ:費用と注意点

中国旅行中、あるいは中国在住中に、もしもの事態で救急車を呼ぶ必要が生じた場合、費用や利用方法について事前に理解しておくことは非常に重要です。日本では救急車の利用は基本的に無料ですが、中国では有料です。しかも、その費用体系は複雑で、思わぬ高額請求に驚く可能性もあります。

中国で救急車を呼ぶ番号は「120」です。この番号に電話をかけると、オペレーターにつながりますが、英語が通じることはほとんど期待できません。中国語が話せない場合は、ホテルのスタッフや中国語のできる知人に通訳を依頼するのが最善策です。スマートフォンの翻訳アプリも活用できますが、緊急時には正確な意思疎通が不可欠なので、事前に中国語で症状や場所を伝える練習をしておいたり、メモを用意しておくことを強くお勧めします。

救急車の費用は、基本料金に加え、走行距離、処置内容(薬剤投与、酸素吸入、医療機器の使用など)によって加算されていきます。基本料金自体は都市によって異なりますが、それほど高額ではありません。しかし、距離が長くなったり、高度な医療処置が必要になったりすると、費用は急激に膨れ上がります。例えば、心電図モニターや人工呼吸器などを使用した場合、数千元(数万円)に達することも珍しくありません。

さらに、救急車内で受けた応急処置以外にも、搬送先の病院での診察料や治療費が別途発生します。中国の医療費は高額な傾向があるため、救急車費用と合わせて相当な出費となる可能性があります。

これらの費用を考慮すると、軽度の怪我や病気で救急車を呼ぶのは避けた方が賢明です。タクシーやライドシェアを利用する方が費用を抑えられる場合も多いでしょう。ただし、容体が深刻な場合や、一刻を争う場合は迷わず120番に電話しましょう。

中国の医療保険制度に加入していない外国人の場合、全額自己負担となるため、海外旅行保険への加入は必須です。保険に加入していれば、領収書を保管しておけば、帰国後に保険会社に請求することで費用を reimbursement される可能性があります。保険証書の内容をよく確認し、緊急時の連絡先や手続き方法を事前に把握しておきましょう。

また、救急車を呼ぶ前に、自分の現在地を正確に伝える準備をしておきましょう。中国の住所表記は複雑で、GPS機能がうまく作動しない場合もあります。近くのランドマークや建物の名前、交差点などを把握しておくとスムーズです。

中国での救急車利用は、費用面だけでなく、言語の壁や手続きの複雑さなど、様々な課題があります。事前の準備と情報収集が、万が一の事態に冷静かつ適切に対処するための鍵となります。旅行前には、中国の救急車事情についてしっかりと調べておき、安心して旅行を楽しめるようにしましょう。中国在住者も、定期的に情報をアップデートし、緊急時に備えておくことが大切です。