大人になっても苦手な野菜は?

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大人になっても苦手な野菜はセロリがトップで、6年連続1位を維持。ゴーヤも2位と根強い不人気ぶりを示す。ケールは前年から順位を上げ3位に。一方、「特にない」と答えた人も3割以上おり、野菜嫌いの度合いは人それぞれであることがわかる。
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大人になっても、あの独特の香りが、あの独特の苦味が、どうしても受け入れられない野菜がある。子供の頃からの苦手意識が、大人になっても消えないどころか、むしろ深まっているケースも少なくない。近年、様々なメディアで発表される「嫌いな野菜ランキング」では、常に上位を占める常連野菜が存在する。そのトップランナーとして君臨し続けるセロリ、そして常に上位に食い込むゴーヤ。これら野菜の「嫌われ度」の高さは、もはや社会現象と言っても過言ではないだろう。

セロリが6年連続で嫌いな野菜ランキング1位を維持している理由は、その独特の香りにあると推測される。青臭く、スパイシーで、人によっては「薬品のような香り」と表現する声もある。この香りは、セロリに含まれるアピオールやリナロールといった成分によるもので、これらの成分は、人によっては強い不快感を引き起こす可能性がある。単に「好き嫌いの問題」ではなく、生理的な拒否反応に近いものを感じている人も少なくないのではないだろうか。

2位に君臨するゴーヤは、その強烈な苦味が最大のネックだ。栄養価の高さは広く知られており、夏バテ防止など健康面への効果も期待できるにも関わらず、その苦味を克服できない人が非常に多い。子供の頃にゴーヤチャンプルーを無理やり食べさせられたトラウマを抱えているという声も聞かれる。苦味に対する耐性は個人差が大きいが、ゴーヤの苦味に関しては、幼少期の経験が大きく影響している可能性も考えられる。

近年、健康志向の高まりとともに注目を集めるケールも、ランキング上位に食い込んできている。ケールは栄養価が非常に高く、スーパーフードとして人気だが、その独特の風味と硬い食感が、苦手意識を生む要因となっているようだ。青臭さと土臭さが混ざり合ったような複雑な風味が、セロリやゴーヤとはまた違った意味で抵抗感を抱かせる。

しかし、すべての大人にとって野菜が苦手というわけではない。ランキング調査において、「特に嫌いな野菜はない」と答えた人は3割以上を占めている。これは、野菜嫌いの度合いが人それぞれであり、個人の食経験や嗜好が大きく影響していることを示している。

野菜嫌いの背景には、単なる味覚の問題だけでなく、子供の頃の食育、家族の食事習慣、そして個人の過去の食体験など、様々な要因が複雑に絡み合っている。無理強いせず、様々な調理法を試したり、少しずつ量を増やしたりするなど、個々の状況に合わせたアプローチが必要だと言えるだろう。

例えば、セロリは、細かく刻んでスープに混ぜ込んだり、生ハムと一緒にサラダにしたりすることで、その独特の香りが和らぎ、食べやすくなる。ゴーヤは、塩もみをして苦味を抜き、油で炒めたり、天ぷらにしたりすることで、苦味を抑えつつ、旨味を引き出すことができる。ケールは、スムージーにしたり、細かく刻んでパスタに混ぜ込んだりすることで、食感を改善することができる。

野菜嫌いを克服する魔法の方法は存在しない。しかし、自分に合った調理法や食べ方を見つける努力をすることで、苦手意識を少しずつ克服し、野菜の栄養を積極的に摂取することが可能になるだろう。野菜嫌いと闘うのは、長丁場だが、諦めずに、自分なりの工夫を続けることが大切だ。そして、野菜を食べることの楽しさを発見できれば、それが最大の成功と言えるだろう。