熱何度から救急車 大人？

熱何度から救急車？大人の場合、38度以上の発熱で緊急性を判断するポイント

夏本番、気温の上昇とともに気を付けたいのが熱中症。しかし、高温環境下だけでなく、感染症などによっても高熱が出る場合があります。高熱が出た時、一体何度から救急車を呼ぶべきなのでしょうか？ 「38度以上なら必ず救急車」というわけではありません。重要なのは、発熱の程度だけでなく、それに伴う症状や持病、年齢などを総合的に判断することです。この記事では、大人の場合、どのような状況で救急車を呼ぶべきか、具体的な症状や注意点、そして家庭でできる応急処置について詳しく解説します。

38度以上の発熱で、特に注意すべき症状

一般的に、成人の場合、38度以上の発熱は高熱とされ、注意が必要です。しかし、38度を超えたからといってすぐに救急車を呼ぶ必要はありません。 重要なのは、発熱に加えて、以下の症状が現れているかどうかです。これらの症状が現れている場合は、重症化のリスクが高いため、速やかに救急車を呼ぶべきです。

• 意識障害： ぼーっとしている、呼びかけへの反応が鈍い、意識がもうろうとしているなど、普段と様子が違う場合は危険信号です。脳への影響が出ている可能性があり、一刻を争う状況かもしれません。
• けいれん： 高熱に伴ってけいれんを起こすことがあります。特に、けいれんが長く続く場合や、繰り返す場合は、脳へのダメージが懸念されるため、すぐに救急車を呼びましょう。
• 激しい嘔吐や下痢： 吐き気や嘔吐、下痢がひどく、水分を摂取できない場合は、脱水症状を引き起こし、さらに症状を悪化させる可能性があります。特に、嘔吐物が緑色や血が混じっている場合は、緊急性を要します。
• 激しい頭痛： 普段経験したことのないような激しい頭痛、特に後頭部やこめかみに集中する痛みは、髄膜炎などの深刻な病気が隠れている可能性があります。
• 呼吸困難： 息苦しさを感じたり、呼吸が速くなったり浅くなったりする場合は、肺炎や呼吸器系の疾患が疑われます。酸素不足に陥るリスクがあるため、迅速な対応が必要です。
• 胸の痛み： 発熱とともに胸の痛みや圧迫感がある場合は、心筋炎などの心臓に関連する疾患の可能性があります。放置すると生命に関わるため、緊急の医療処置が必要です。

これらの症状に加え、以下の場合は特に注意が必要です。

• 基礎疾患のある方： 糖尿病、心臓病、呼吸器疾患などの基礎疾患がある方は、高熱によって病状が悪化しやすいため、より慎重な判断が必要です。普段から主治医と相談し、緊急時の対応について確認しておきましょう。
• 高齢者： 高齢者は免疫力が低下しているため、感染症にかかりやすく、重症化しやすい傾向があります。また、症状が分かりにくく、発見が遅れる場合もあるため、周囲の人が注意深く観察することが重要です。
• 乳幼児： 乳幼児は体温調節機能が未発達なため、高熱が出やすい反面、重症化しやすいという特徴があります。特に、3ヶ月未満の乳児は、38度以上の発熱があれば、すぐに医療機関を受診しましょう。

救急車を呼ぶまでの応急処置

救急車を待つ間、以下の応急処置を行いましょう。

• 安静にする： 無理に動かず、安静に寝かせましょう。
• 冷却する： 脇の下、首、鼠径部などを保冷剤や濡れタオルで冷やしましょう。ただし、冷やしすぎには注意してください。
• 水分補給： 水分が不足すると脱水症状を引き起こすため、経口補水液やスポーツドリンクなどを少しずつ飲ませましょう。ただし、嘔吐が激しい場合は、無理に飲ませないでください。
• 衣服を緩める： 体を締め付けるような衣服は脱がせ、ゆったりとした服装にしましょう。

最後に

高熱が出た時は、慌てず落ち着いて、上記の症状や自身の状態を冷静に判断しましょう。少しでも不安な場合は、医療機関に相談するか、救急車を呼ぶことをためらわないでください。 自己判断で様子を見ているうちに症状が悪化し、手遅れになるケースもあります。早期の対応が、重症化を防ぐ鍵となります。 また、普段から健康管理に気を付け、免疫力を高めておくことも大切です。バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけ、健康な毎日を送りましょう。