転出届と婚姻届の順番は？

転出届と婚姻届、どちらを先に？結婚と転居が重なる場合の手続き

結婚と同時に転居を予定しているカップルにとって、転出届と婚姻届の提出順序は頭を悩ませる問題です。どちらを先に手続きすれば良いのか、戸籍や住民票への影響、そしてスムーズな手続きを進めるためのポイントを解説します。

結論から言うと、原則として先に転出届を提出して転出証明書を取得し、その後婚姻届と転入届を提出するのが一般的で、最も安全な方法です。 これは、婚姻届には旧住所の情報が必要となるためです。婚姻届に旧住所を誤って記載したり、空白にしてしまうと、受理されない可能性があり、修正の手続きが必要となり、余計な手間と時間を要するからです。

しかし、状況によっては、この順番が逆転する場合もあります。以下、いくつかのパターン別に解説します。

パターン１：結婚後すぐに転居する場合（一般的ケース）

これが最も一般的なケースです。結婚式や新生活の準備で忙しい中、手続きの順番を間違えると、戸籍や住民票に混乱が生じ、後々問題になる可能性があります。

1. 転出届の提出： まず、旧住所地の市区町村役場へ転出届を提出します。転出届には、転出する日付を正確に記入する必要があります。
2. 転出証明書の取得： 転出届の受理後、転出証明書が発行されます。この証明書は、婚姻届の提出に必要となる場合があります。 市区町村によっては、オンライン申請も可能な場合がありますので、事前に確認しておきましょう。
3. 婚姻届の提出： 新住所地の市区町村役場または区役所に婚姻届を提出します。婚姻届には、転出証明書とともに、本人確認書類（運転免許証、パスポートなど）と証人2名の署名が必要です。旧住所は転出証明書の情報に基づいて正確に記入しましょう。
4. 転入届の提出： 婚姻届の受理後、改めて転入届を提出します。この際、婚姻届受理証明書が必要になる場合があります。
5. マイナンバーカードの住所変更： 婚姻届と転入届の手続き完了後、マイナンバーカードの住所変更手続きを行います。オンライン申請や、市区町村役場での手続きが可能です。

パターン２：婚姻届を先に提出したい事情がある場合

例えば、婚姻後すぐに海外へ転居する場合や、特定の期限までに婚姻届を提出する必要がある特別な事情がある場合など、先に婚姻届を提出したいケースもあるかもしれません。 この場合、婚姻届には旧住所を記載し、転入届を後から提出することになります。

このパターンでは、婚姻届提出後に転出届を提出する際に、婚姻届の受理証明書が必要となる可能性があります。事前に役所に確認することを強くお勧めします。

パターン３：同居後、後日婚姻届を提出する場合

すでに同居していて、後日婚姻届を提出する場合、転出届は不要です。婚姻届を提出する際に、現在の住所を正確に記載すれば問題ありません。

重要なポイント

• 各役所に事前に確認する： 手続きの順番や必要な書類、提出期限などは、市区町村によって異なる場合があります。事前に電話などで確認することを強くお勧めします。
• 余裕を持って手続きをする： 結婚と転居は何かと慌ただしいものです。余裕を持って手続きを進めるようにしましょう。
• 必要な書類を準備する： 本人確認書類、証人となる方の情報、印鑑など、必要な書類を事前に準備しておきましょう。

婚姻届と転出届の手続きは、人生における重要な手続きです。焦らず、正確に、そして余裕を持って進めることが大切です。不明な点があれば、必ず最寄りの市区町村役場にご相談ください。