ESTAの認証後、取り消すことはできますか？

ESTA認証後、取り消しはできない。しかし、状況によっては「更新」が必要！

ESTA（エスタ、電子渡航認証システム）は、アメリカ合衆国への短期滞在（90日以内）を希望する渡航者が、ビザなしで入国するための事前認証制度です。オンラインで手軽に申請できるため、多くの日本人旅行者に利用されています。しかし、ESTAを一度取得した後に、様々な疑問が生じることも少なくありません。

よくある質問の一つが、「ESTA認証後に、やっぱり渡航を取りやめたくなった。取り消しはできるのか？」というものです。結論から言うと、ESTAは一度認証されると、原則として取り消すことはできません。 ESTAの申請料金も返金されません。

しかし、「取り消し」はできなくても、「更新」という形で対応が必要になるケースがあります。これは、ESTAの有効期間中に、申請情報に変更が生じた場合です。

ESTAの更新が必要となる主なケース：

• パスポートの更新： ESTAはパスポートと紐づけられています。パスポートを更新した場合、以前のESTAは無効となるため、新しいパスポート情報でESTAを再申請する必要があります。
• 氏名の変更： 結婚や離婚などで氏名が変更になった場合も、新しい氏名でESTAを再申請する必要があります。
• 国籍の変更： 国籍が変更になった場合も、同様にESTAの再申請が必要です。
• 犯罪歴の変化： ESTA申請時に犯罪歴がないと回答した場合でも、その後犯罪歴が生じた場合は、ESTAの再申請が必要となる場合があります。審査の結果、入国が認められない可能性もあります。
• 回答内容の変更： ESTA申請時に回答した内容（健康状態、渡航目的など）が、後に変更になった場合も、状況によってはESTAの再申請が必要になることがあります。

重要な注意点：

• ESTA申請時に虚偽の申告をすると、入国拒否や今後のアメリカへの渡航が制限される可能性があります。正確な情報を申告するように心がけましょう。
• ESTAの有効期間は通常2年間ですが、パスポートの有効期限が2年未満の場合は、パスポートの有効期限までとなります。
• ESTAはあくまで入国許可の事前認証であり、アメリカへの入国を保証するものではありません。入国審査官の判断により、入国を拒否される可能性もあります。

変更可能な情報と変更方法:

ESTA申請後、変更可能な情報は非常に限られています。具体的には、以下の2点のみです。

• メールアドレス
• アメリカ国内の滞在先住所

これらの情報の変更は、ESTAの公式サイトから行うことができます。

ESTA更新（再申請）の手順：

ESTAを更新（再申請）する際は、ESTAの公式サイトから新規申請と同様の手順で申請を行います。以前のESTAの情報は自動的に上書きされることはありません。

ESTAは便利な制度ですが、上記のように、状況によっては更新が必要になる場合があります。渡航前に、ご自身のESTAの有効期限や申請情報を確認し、必要に応じて更新手続きを行うようにしましょう。これにより、アメリカへの渡航をスムーズに行うことができます。不安な場合は、専門機関に相談することをおすすめします。