前職の源泉徴収票を出さないとどうなる?

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転職先へ前職の源泉徴収票を提出しないと、年末調整を受けられず、自分で確定申告をする必要があります。前職の源泉徴収票を提出できない場合は、確定申告を自分で行うことを転職先に伝えてください。

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前職の源泉徴収票を出さないと、一体どうなる?年末調整と確定申告の落とし穴

転職して新しい会社に入社!新しい環境に慣れるのも大変ですが、忘れてはいけないのが税金の手続き。特に、前職の源泉徴収票は、年末調整の重要な書類です。でも、「紛失してしまった」「どうしても前職から入手できない」なんて場合、どうなるのでしょうか? 放置すると、思わぬ損をしてしまう可能性があるので、しっかり確認しておきましょう。

年末調整ができない?確定申告が必要に

結論から言うと、転職先へ前職の源泉徴収票を提出しないと、年末調整を受けることができません。年末調整は、会社が従業員の給与から天引きした所得税の過不足を調整してくれる制度。年間所得が確定する年末に、払いすぎた税金が還付されたり、足りない税金を追加で支払ったりします。

前職の源泉徴収票がないと、転職先の会社はあなたの年間所得を正確に把握できません。なぜなら、所得税は累進課税制度であり、所得が増えるほど税率も高くなるからです。つまり、前職と現職の所得を合算して税金を計算する必要があるのです。

年末調整が受けられない場合、自分で確定申告を行う必要があります。確定申告は、毎年2月中旬から3月中旬にかけて行われる、1年間の所得と税金を申告する手続きです。

確定申告、意外と面倒?

確定申告は、年末調整と比べると手間がかかります。まず、確定申告書を作成する必要があります。税務署の窓口で手書きで作成することもできますし、国税庁のホームページで確定申告書作成コーナーを利用することもできます。

確定申告書作成コーナーを利用すれば、画面の指示に従って必要事項を入力するだけで、自動的に税額が計算されます。しかし、医療費控除や生命保険料控除など、様々な控除を受けるためには、それぞれの証明書を添付する必要があります。これらの書類を集めるのも一苦労です。

また、確定申告の期間中は税務署が非常に混み合います。相談窓口も順番待ちになることが多く、手続きに時間がかかることも覚悟しておきましょう。

前職の源泉徴収票がない場合の対処法

どうしても前職の源泉徴収票が入手できない場合は、諦めずに以下の方法を試してみてください。

  • 前職の会社に再発行を依頼する: まずは、前職の会社に事情を説明し、源泉徴収票の再発行を依頼しましょう。会社は、原則として源泉徴収票を再発行する義務があります。
  • 源泉徴収票不交付の届出手続きを行う: どうしても前職の会社が再発行に応じてくれない場合は、税務署に「源泉徴収票不交付の届出手続き」を行うことができます。この手続きを行うことで、税務署が前職の会社に対して源泉徴収票の発行を指導してくれる可能性があります。
  • 給与明細などで所得を証明する: 源泉徴収票がどうしても用意できない場合は、給与明細や退職証明書など、所得を証明できる書類を確定申告の際に添付することで、税務署が所得を判断してくれる場合があります。

まとめ

前職の源泉徴収票は、年末調整・確定申告において非常に重要な書類です。紛失したり、入手できなかったりすると、確定申告が必要になり、手間と時間がかかります。

まずは、前職の会社に再発行を依頼するなど、できる限りの努力をしましょう。それでも入手できない場合は、税務署に相談し、適切な対処法を確認することをおすすめします。早めに対処することで、スムーズに税金の手続きを進めることができます。