警察にLINEで連絡したら警察に通報できますか？

LINEで警察に通報？その真相と、いざという時の適切な対処法

近年、スマートフォンの普及に伴い、LINEは私たちの生活に欠かせないコミュニケーションツールとなりました。友人との連絡はもちろん、企業やお店との情報交換にも利用されています。そんな便利なLINEですが、「警察に通報できるのか？」という疑問を持つ方もいるかもしれません。

結論から言うと、LINEで直接警察に通報することはできません。 警察は、事件や事故発生時の迅速な対応を最優先としており、LINEのような即時性に欠けるツールでの通報は推奨していません。

では、なぜLINEで通報できないのでしょうか？いくつかの理由が考えられます。

• 緊急性の問題: 事件や事故は一刻を争う場合が多いため、LINEでの文字情報だけでは状況を正確に把握するのに時間がかかります。通報者の位置情報や状況を瞬時に把握し、適切な対応を迅速に行うためには、電話による音声でのやり取りが不可欠です。
• 証拠保全の問題: LINEでのやり取りは、後で証拠として提出できる可能性はありますが、電話での通報内容に比べると信憑性が低いと判断されることがあります。また、LINEのシステム上の問題で、証拠が改ざんされたり、削除されたりする可能性も否定できません。
• なりすましのリスク: LINEは匿名性が高く、他人になりすまして虚偽の通報を行うことが比較的容易です。悪質な虚偽通報は、警察の業務を妨害するだけでなく、事件の初動捜査を誤らせる可能性もあります。

ただし、LINEを全く警察との連絡に利用できないわけではありません。

• 情報提供: 警察署によっては、LINE公式アカウントを開設し、事件に関する情報提供を受け付けている場合があります。例えば、不審者情報や犯罪に関する目撃情報をLINEで提供することができます。しかし、これはあくまで情報提供であり、緊急の通報には該当しません。
• 相談窓口: 警察署によっては、LINEで相談を受け付けている場合があります。DV被害やストーカー被害など、緊急性の低い相談に適しています。ただし、相談窓口はあくまで相談であり、事件の捜査を開始するための通報ではありません。
• 警察官との連絡手段: 既に事件の捜査が進んでいる場合、担当の警察官からLINEで連絡が来ることもあります。例えば、捜査状況の報告や、追加情報の提供依頼などです。しかし、これはあくまで捜査の一環であり、一般市民がLINEで警察に通報できるわけではありません。

緊急時には、迷わず110番に電話をかけましょう。110番は、緊急性の高い事件や事故が発生した場合に、警察に直接つながる専用回線です。通報時には、落ち着いて以下の情報を伝えるようにしましょう。

• 何が起こったのか（事件、事故、火災など）
• どこで起こったのか（住所、目標物など）
• いつ起こったのか（現在進行形なのか、過去の出来事なのか）
• あなたの名前と連絡先

また、緊急ではない相談や、匿名での情報提供は、警察相談専用電話「#9110」を利用しましょう。

LINEは便利なコミュニケーションツールですが、緊急時の通報手段としては適切ではありません。いざという時のために、正しい通報方法を覚えておきましょう。緊急時は110番、相談は#9110、そしてLINEは情報提供や相談窓口として活用することで、より安全な社会の実現に貢献できます。