悪露はいきむと増える?

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悪露は通常、時間経過とともに減少しますが、一時的に量が増えることもあります。腹圧がかかる動作(重い物を持つ、運動など)で、子宮内の悪露が排出されやすくなるためです。また、子宮の回復が遅れている場合も悪露が増加することがあります。疲労を感じたら、まずは休息を取りましょう。

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悪露はいきむと増える? 出産後の女性の身体の変化と悪露の増加に関する考察

出産後、女性の身体は大きな変化を遂げます。その変化の一つとして、子宮内膜の修復に伴い排出される「悪露」があります。多くの方が経験するものであり、通常は徐々に量と色が変化しながら、数週間で終了します。しかし、「いきむと悪露が増える」という不安を抱く方も少なくありません。果たして、いきむ行為は悪露の量に影響を与えるのでしょうか?そして、悪露が増加した場合、どのような点に注意すべきなのでしょうか?

まず、結論から言うと、いきむ行為は一時的に悪露の量を増やす可能性があります。これは、いきむことで腹圧が高まり、子宮内の血液や組織片の排出が促進されるためです。重い物を持ち上げる、激しい運動をする、便秘による強い便意など、腹圧が高まる行為は全てこれに該当します。 出産直後、子宮は妊娠前の状態に戻る過程にあり、その収縮はまだ完全ではありません。そのため、腹圧の上昇は子宮内の残留物を押し出し、結果的に悪露の量が増加したり、排出が促されたりするというわけです。これは決して異常な現象ではなく、むしろ子宮が回復に向かっている一つのサインと捉えることもできます。

しかし、悪露の増加が持続したり、異臭がしたり、大量出血を伴ったりする場合は注意が必要です。 これは子宮の回復が遅れている、子宮内膜の修復が不十分である、あるいは感染症の可能性を示唆している場合があります。

悪露の増加に影響を与える要因は、いきむ行為以外にもいくつか存在します。

  • 子宮の収縮不良: 出産後の子宮の収縮が不十分な場合、悪露の排出が遅れ、結果的に量が蓄積されやすくなります。これは、母体の疲労や栄養不足、水分摂取不足などが原因として考えられます。
  • 感染症: 子宮内感染などが起こると、悪露が増加し、悪臭を伴うことがあります。発熱や下腹部痛などの症状を伴う場合もあります。
  • 子宮内膜の残存: 子宮内に胎盤の残留物などが残っている場合、悪露の増加や長期化につながることがあります。
  • 個人の体質: 個人差も大きく影響します。体質的に悪露の量が多い方や、少ない方もいます。

悪露の量の変化に不安を感じた場合は、自己判断せず、必ず産婦人科医に相談することが重要です。医師は、悪露の色、量、におい、持続時間などを確認し、必要に応じて検査を行うことで、原因を特定し適切な対応をしてくれます。

最後に、悪露の増加を防ぐ、もしくは症状を軽減するために、以下のような点に注意しましょう。

  • 十分な休息: 疲労は子宮の回復を遅らせるため、十分な休息を取りましょう。
  • バランスの良い食事: 栄養バランスの良い食事を摂り、母体の体力を回復させましょう。特に鉄分やタンパク質は重要です。
  • 水分補給: 十分な水分補給は、血液循環を良くし、悪露の排出をスムーズにします。
  • 清潔な状態を保つ: 清潔な状態を保つことで、感染症の予防に繋がります。
  • 無理のない生活: 重い物を持つ、激しい運動などは避けましょう。

悪露は出産後の自然な現象ですが、その変化に注意深く向き合うことで、安心して産後生活を送ることができます。不安なことがあれば、すぐに医療機関に相談することが大切です。 ご自身の身体の変化を理解し、健康な回復を願って過ごしましょう。