日本で使われている薬の数は？

日本で使われている薬の数：その内訳と特徴

日本で使用されている医薬品の数は、一般的に約2万5千品目と言われています。しかし、この数字はあくまでも承認されている医薬品の総数であり、常に変動しています。新薬が登場する一方で、製造中止となる薬も存在するからです。

この2万5千品目という数字は、医師の処方箋が必要な医療用医薬品と、薬局やドラッグストアで直接購入できる一般用医薬品（OTC医薬品）を合わせたものです。それぞれの内訳を見ていくと、日本の医薬品市場の特徴が見えてきます。

医療用医薬品：高度な専門知識と管理が必要

医療用医薬品は、医師の診断に基づいて処方されるため、有効性や安全性が厳格に管理されています。その種類も非常に多岐に渡り、生活習慣病、感染症、がん、精神疾患など、あらゆる疾患に対応する薬が存在します。近年では、バイオ医薬品や再生医療等製品といった、より高度な技術を用いた医薬品も登場しており、医療の進歩に大きく貢献しています。

医療用医薬品の特徴として、以下の点が挙げられます。

• 医師の処方箋が必要： 薬剤師は医師の指示に基づいて調剤を行うため、患者は自己判断で服用することはできません。
• 副作用のリスク： 効果が高い反面、副作用のリスクも伴います。そのため、医師や薬剤師による適切な指導とモニタリングが重要です。
• 定期的な安全性評価： 製造販売後も、継続的な安全性評価が行われます。

一般用医薬品（OTC医薬品）：自己責任での使用が求められる

一方、一般用医薬品は、風邪薬、鎮痛剤、胃腸薬など、比較的軽微な症状の改善に使用される薬です。薬剤師や登録販売者のアドバイスを受けながら、自己判断で購入・使用することができます。しかし、自己責任で使用する必要があるため、用法・用量を守り、体調の変化に注意することが重要です。

一般用医薬品の特徴として、以下の点が挙げられます。

• 薬局やドラッグストアで入手可能： 処方箋は不要ですが、薬剤師や登録販売者への相談が推奨されます。
• 症状の緩和を目的とする： 根本的な治療ではなく、一時的な症状の緩和を目的とすることが多いです。
• 副作用のリスクも考慮： 一般用医薬品であっても、副作用のリスクは存在します。

要指導医薬品：薬剤師による情報提供が義務付けられている

一般用医薬品の中でも、特に注意が必要な医薬品は「要指導医薬品」に分類されます。これは、比較的新しい成分が含まれていたり、副作用のリスクが高い可能性があったりするため、薬剤師による対面での情報提供が義務付けられています。

日本の医薬品市場：世界的に見て

日本の医薬品市場は、世界的に見ても非常に規模が大きく、高度な医療技術が反映された医薬品が多く開発・使用されています。高齢化社会が進む中で、生活習慣病や認知症などに対応する医薬品の需要が高まっており、今後も医薬品市場は変化していくと考えられます。

まとめ

日本で使用されている医薬品は、医療用医薬品と一般用医薬品を合わせて約2万5千品目。それぞれの特徴を理解し、適切に利用することが、健康的な生活を送る上で重要です。医療用医薬品は医師の指示に従い、一般用医薬品は薬剤師や登録販売者のアドバイスを受けながら、用法・用量を守って使用しましょう。