年収2000万円で配偶者控除は受けられますか？

年収2000万円の壁：配偶者控除の適用は？

年収2000万円というと、一般的に高収入の部類に入ります。豊かな生活を送れるイメージがある一方で、税金や社会保険料などの負担も大きくなるため、家計管理は非常に重要です。特に、配偶者がいる場合、配偶者控除の有無は手取り額に大きく影響します。では、年収2000万円の場合、配偶者控除は本当に受けられないのでしょうか？

結論から言うと、原則として、年収2000万円では配偶者控除は受けられません。 配偶者控除を受けるための所得制限が設けられており、扶養する側の合計所得金額が1000万円を超える場合は、配偶者控除の適用を受けることができないからです。

しかし、これはあくまで原則です。いくつか注意すべき点があります。

1. 合計所得金額と収入の違い：
重要なのは「年収」ではなく「合計所得金額」であるという点です。年収は、給与所得控除前の金額を指しますが、合計所得金額は、給与所得控除や、他の所得（不動産所得、事業所得など）を加味した後の金額です。例えば、年収2000万円の会社員の場合、給与所得控除額を考慮すると、合計所得金額は1000万円を下回る可能性は低いですが、副業などで経費を多く計上している場合は、合計所得金額が1000万円を下回る可能性もゼロではありません。

2. 配偶者特別控除：
配偶者控除が適用されなくても、配偶者の所得によっては「配偶者特別控除」が適用される場合があります。配偶者特別控除は、配偶者の合計所得金額が48万円超133万円以下の場合に適用されます。控除額は、扶養する側の所得と配偶者の所得によって変動します。年収2000万円の場合、配偶者特別控除の控除額はかなり少なくなりますが、全く受けられないわけではありません。

3. 所得控除の活用：
年収2000万円の場合、所得税や住民税の負担が大きくなります。そのため、iDeCo（個人型確定拠出年金）や生命保険料控除など、様々な所得控除を最大限に活用することが重要です。これらの所得控除を活用することで、合計所得金額を減らし、税負担を軽減することができます。

4. 税理士への相談：
年収2000万円ともなると、所得控除の選択肢も複雑になり、ご自身の状況に最適な節税対策を見つけるのは難しい場合があります。税理士に相談することで、ご自身の状況に合わせた節税対策のアドバイスを受けることができます。

まとめ：

年収2000万円では原則として配偶者控除は受けられませんが、合計所得金額や配偶者特別控除、所得控除の活用など、考慮すべき点はいくつかあります。ご自身の状況をしっかりと把握し、必要に応じて専門家である税理士に相談することで、最適な節税対策を講じることが重要です。高収入だからこそ、賢い節税で家計を守りましょう。