オートマチック車で上り坂で停車するときはギアを何にすればいい？

オートマ車で上り坂停車、ギアの正解は？ Pだけで大丈夫？安全な停車方法を徹底解説！

上り坂で車を停めるとき、オートマ車なら「P」レンジに入れるだけで大丈夫… そう思っていませんか？ 実は、それだけでは不十分なケースもあるんです。この記事では、オートマ車で上り坂に停車する際の正しいギア操作と、安全性を高めるためのポイントを詳しく解説します。

確かに平坦な場所であれば、「P」レンジとサイドブレーキだけで十分安全です。しかし、勾配のある場所、特に急な上り坂では、車の重量がパーキングロック機構だけに負担をかけることになり、最悪の場合、機構が破損する可能性も否定できません。

では、どのように停車するのが最も安全なのでしょうか？ 推奨される手順は以下の通りです。

1. ブレーキペダルをしっかり踏んだまま、シフトレバーを「N」レンジに移動します。 この時点では車は動き出そうとする力にブレーキだけで抵抗している状態です。

2. サイドブレーキをしっかりと引きます。 カチカチと音がするまで引き上げ、確実に作動させてください。このとき、サイドブレーキだけで車の重量を支えている状態になります。

3. ブレーキペダルを離します。 車体が少し動いて、サイドブレーキで完全に停止していることを確認します。この動作で、パーキングロック機構への負担を軽減できます。

4. シフトレバーを「P」レンジに移動します。 これで停車完了です。

一見、手間がかかるように感じるかもしれませんが、この手順を踏むことで、パーキングロック機構への負担を最小限に抑え、より安全に停車することができます。特に、急な坂道や長時間駐車する場合は、この手順を必ず守りましょう。

また、下り坂に停車する場合は、上記の手順に加え、タイヤの向きにも注意が必要です。道路の端に寄せて停車する場合は、タイヤを道路の中心側に向けます。万が一、サイドブレーキが緩んだ場合でも、車が道路から逸脱するのを防ぐことができます。

さらに、安全性を高めるための追加のポイントとして、輪止めを使用することも有効です。特に、急な坂道や路面が凍結している場合など、より安全性を確保したい場合は、輪止めを使用することを検討しましょう。市販のゴム製やプラスチック製のものが手軽に入手できます。

「P」レンジだけで済ませる人も多いかもしれませんが、ほんの少しの手間をかけるだけで、車の安全性は格段に向上します。今回ご紹介した手順とポイントを参考に、安全で安心なドライブを心がけましょう。

特に、オートマ車に慣れていないドライバーの方や、運転に不安を感じる方は、ぜひこの機会に正しい停車方法を身につけてください。慣れるまでは少し面倒に感じるかもしれませんが、一度習慣づけてしまえば、無意識にできるようになります。安全運転のためにも、正しい知識と操作を心がけ、快適なカーライフを送りましょう。

また、JAF（日本自動車連盟）などでも安全な停車方法について情報提供を行っていますので、参考にしてみるのも良いでしょう。 自分の車の取扱説明書にも記載されているはずですので、一度確認してみることをお勧めします。

安全運転は、自分自身だけでなく、周りの人々を守るためにも非常に重要です。日頃から安全意識を高め、適切な操作を心がけることで、事故のリスクを最小限に抑えましょう。