悪露が黄色くなるのはなぜですか？

悪露の色の変化：黄色い悪露のメカニズムと、正常な変化かどうかの見極め方

出産後、女性は子宮の修復に伴い、悪露と呼ばれるおりものを見ます。この悪露の色や量は、回復過程を反映しており、その変化を理解することは、産後の健康管理において非常に重要です。特に、悪露が黄色くなる理由について、多くの産婦が不安を抱くため、詳しく解説します。

一般的な認識として、悪露は最初は鮮紅色で、徐々に赤褐色、茶褐色へと変化し、最終的には黄色や白色へと移行します。 この色の変化は、子宮内の変化を正確に示しています。初期の鮮紅色は、血液と組織片が大量に排出されていることを意味します。出産直後、子宮内には胎盤が剥離した跡や、出産に伴う傷口からの出血があります。これが鮮紅色の悪露の主成分です。

しかし、出産後2～3週間を過ぎると、状況は変化します。子宮内膜の修復が進むにつれ、出血量は減少します。鮮やかな赤色の血液成分が少なくなり、代わりに白血球などの免疫細胞が優勢になります。白血球は、子宮内の傷口の治癒や細菌感染の予防に重要な役割を果たします。この白血球の増加が、悪露の色を黄色へと変化させる主要因の一つです。

黄色い悪露の色調は様々です。薄い黄色から濃い黄色、あるいはわずかに緑がかった黄色など、個体差があります。これは、白血球の数や、その他排出される物質（例えば、子宮内膜の組織片の残骸など）の量の違いによるものです。 重要なのは、黄色の悪露自体が必ずしも異常を意味するわけではないということです。むしろ、出血が減少し、子宮の回復が順調に進んでいるという、良い兆候である可能性が高いのです。

しかし、黄色い悪露であっても注意すべき点があります。悪露の量が多い、悪臭がする、高熱を伴う、腹痛があるなどの症状を伴う場合は、子宮内感染の可能性があります。これは放置すると深刻な事態につながるため、すぐに医療機関を受診することが大切です。 また、黄色い悪露が長期に渡って続く場合も、医師に相談することをお勧めします。 通常の悪露は、産後約6週間で完全に消失しますが、個人差があります。

正常な黄色い悪露と、異常な黄色い悪露を見分けるためには、以下の点をチェックしましょう。

• 量: 少量で、徐々に減っているか。大量で、増加傾向にある場合は注意が必要です。
• 色: 薄い黄色～濃い黄色程度であれば通常範囲内です。緑がかった色や、明らかに膿のような色をしている場合は注意が必要です。
• 臭い: 生理的な臭いは多少ありますが、強い悪臭がある場合は感染の可能性が高いです。
• 他の症状: 発熱、腹痛、倦怠感など、他の症状を伴う場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

まとめると、出産後の悪露が黄色くなるのは、多くの場合、子宮の回復過程における正常な変化です。出血の減少と白血球の増加が主な原因です。しかし、上記の注意点を踏まえ、不安な点があれば、迷わず医師に相談することが重要です。 産後の健康管理は、お母さんの身体と心の健康にとって不可欠です。些細な疑問でも、専門家に相談することで、安心して回復期を過ごせるようにしましょう。